名古屋市より入庫の458。

リアバンパー左下が割れてしまっています。おそらく縁石か輪止めですね。
ディフューザー上部の黒いパーツには左右とも亀裂があります。

見づらいですがサイドスカートは過去に塗装されているのかボディとの色違いが目立つので塗装します。

修理のためまずはリアバンパーの取り外し。バンパー上部は差し込みだけなんですね。

サイドスカートの取り外しが予想外に大変でした。スカッフプレートの下にボルトが隠れていそうなのでプレートを外し始めたんですがビクともしません。
おそらく両面テープ留めなので隙間にヘラを差し込んで少しずつ剥がしていくんですが、急な角度がついているのでヘラがなかなか入っていきません。

傷付けないよう無理せず時間をかけて外せました。スカッフプレートの裏には両面テープがびっしり!これはなかなか取れない訳だ...
やはり過去にサイドスカートまわりを触った形跡があり、左フロントのフェンダーライナーが一部割れていました。

フェラーリのライナーはとくに固く、国産車のような柔軟性がほぼ無いので無理をしてひねったりすると最悪こんな感じで割れます。
サイドスカートを外すのに本来は前後のライナーを外さなければいけません。中に取付のボルトが隠れているからです。
これはおそらくライナーを外すのが面倒だったのでライナー下のボルトだけ外してライナーをひねって隙間からサイドスカートのボルトを外そうとしたんでしょうね。
おまけにそのライナー下のボルトは斜めに入ったまま無理やり締めこんだせいで車体側に打ち込んであるナットとボルトが共回りしちゃってます 泣
そのままでは組む時に困るので、なんとかボルトを抜いてダイスでねじ山を切り直し、新しいブラインドナットを車体側に打ち直しておきました。

塗装するためサイドスカートのピニンファリーナエンブレムを外しますが、位置決めのピンなどは無く両面テープのみの貼り付けです。
塗装後に元の場所に貼り直せるように外す前に目盛り付のマスキングテープで現在の位置の写真を撮っておきます。
塗装後にこの写真を見て再現すれば元の位置に貼り直せます。

さて、やっと修理開始です。ひどく割れていますが破片がちぎれて無くなっていないので1から形を作らなくて済みます。

亀裂まわりの部分はザックリと削って基礎からFRPで作り直します。

バンパー、サイドスカートの塗装が完了。

ディフューザーのフィンを擦っていたので追加で修理します。

マットブラックで塗装。
ツヤ消しの黒とはいえ、色とツヤ感は調色して元の質感に合わせてあります。
適当に真っ黒でツヤ消しの具合も確認せず塗るとウソっぽいオモチャのような仕上がりになってしまったりするので。

完成です!

メインの割れも綺麗に直りました。

亀裂も同様に削り取ってFRPで固めたので後から浮き出てくる可能性はかなり低いと思います。