国産ミッドシップの軽量スポーツカーMR-Sの入庫です。

当初はリアまわりの修理希望でしたが打ち合わせの結果、これからも長く乗りたいということで全塗装をすることに変更となりました!
全塗装の記事が続きますがウチは全塗装屋さんではないので、もちろん普通の事故修理もしてますよ!😅

左右のクォーターパネルは凹みや自家塗装などによって状態が酷いので中古パネルに交換します。
というのもMR-Sのクォーターパネルはボルトオンなので通常よりも交換が容易です!
通常クォーターパネルを交換するとなるとスポット溶接を何ヵ所も揉んで繋ぐ箇所をカットしパネルを剥がした後、溶接やパテの整形、シーラーによる防水処理などなどが必要になり時間も手間もかかりますが、ボルトオンなら手早く車に余計なダメージも与えずに済みます。

リアバンパーもかなり状態が悪いので交換します。まだ新品部品の供給があったので新品に交換です。
新品は未塗装ですが全塗装なので関係ないですね😀仮に色付きでも全塗装の場合塗装します。微妙な色の違いが出てバンパーだけ色が違うとカッコ悪いですからね!

エンジンフードのハイマウントカバーも自家塗装により残念な状態です😥
おそらくABS製ですがABSを自家塗装される方は要注意です。ミラーカバーやガーニッシュなどこういった小物の樹脂パーツはABS製であることが多いですが、傷などによりクリアの層が剥がれ素地が露出している所に塗料をベッタリかけると塗料の溶剤で侵され周りの塗膜がちぢれて余計に酷くなることがあります。
絶対ではないですがABSはそういったトラブルが発生しやすい素材なんです。
バンパーなどに使われるPP系の樹脂はシンナーで拭いても溶けませんが、ABSの素地をシンナーで拭くとすぐに表面がベタベタしてきます。
つまり溶けているんです。こういった性質がABSでトラブる原因の一つです。
今回このパーツは修理しますが確実にトラブルを避けるためにも表面の塗膜を全て落としてからサフェーサーで全面覆ってから塗装します。
中途半端に旧塗膜を残すと前述したようにその境界から色が潜り、塗膜のちぢれが発生するリスクがあるからです。
ばっちりツルツルにします!

フロントバンパーも修理します。

フロントフードは所々にクリアの劣化が始まって白くなっています。
こうなってしまうと急速に劣化が進んでしまいます。塗装後に数年でまたこうなってしまわない為にもYKBではクリアをしっかりかけます。
青空駐車で全くのノーメンテでもない限りこうはならないはずです👍

右サイドスカートは割れてポッカリ穴が開いていますがこれも修理します!

FRPで穴を塞ぎます。

FRPの接着面には足付けしてあるとはいえ、サイドスカートと素材が異なるため万が一際から剥がれないために上から更に2液型ウレタン接着剤で覆いました。

反対側と比較しながら表面の形を再現して、水抜きの穴も同じように開け直します。

サフェーサーを塗って完了です。大穴が開いていたとは思えないですね👍

今回の全塗装も裏側の塗装をオーダーいただいたのでまずは前後のフード裏を塗装します。

ボディの下処理が完了しました。
凹みや深い傷などは全て拾います。塗装後は車全体が綺麗になるので小さなエクボでも見落としてしまうと塗装前より目立ってしまいます。

マスキングをして塗装です!
いつもは集中して塗装するためにボディでも回数を分けますが、オープンカーでルーフパネルの塗装が無いので1回で塗り上げます。

色を吹き終わりました。
こちらの色は濃い青で色付きが良く見えますが、見た目より色付きが悪いので6~7回ほど塗り重ねました。
調色の段階で色付きが悪いのは分かっていたので驚きませんが😌塗料も通常の倍近く使いました。
下が透けているのに気付かずクリアを塗ってしまうと隣接するドアやフードとの色違いや、太陽下でサフェーサーの輪が透けて見えてしまったりするので確実に色を染めます。

回数を重ねて色の膜厚が厚い分しっかり乾燥させた後クリアの塗装をしてボディは完了です。
4回ほど塗り重ねました。2回ほどで仕上げるお店も多いと思いますがYKBでは最低4回、状況に応じて5回、6回と塗り重ねます。
クリアにも沢山の種類がありシンナーの希釈などでも変わるので一概に2回がダメとは言えませんが、例えば10:1などの薄いクリアーを使用して2回で仕上げると塗膜の劣化は早いと思います。乾燥後に磨くと更に薄くなりますからね。
YKBでは3:1のクリアを使用しています。

新車製造ラインの塗装ロボットでは塗りきれないこういった奥まった部分もツルツルになるのはいいですよね😄

ドア、フード、リアバンパーを塗装。

フロントバンパー、サイドスカート、リアバンパーエアロを塗装。
写真を撮り忘れましたがクォーターダクト、リアウイング、ドアアウターハンドル、ドアミラー、エンジンフードダクトカバーも後日塗装しました。

今回フロアとドアのデッドニングもオーダーいただきました。
フロアカーペットを剥がして制振マットを貼っていきます。

貼り終えました。カーペットやシートを元に戻してフロアは完了です。

左右ドアの外板裏にもマットを貼り、

ホールカバーもマットを形に合わせて切り出して貼り付けます。
純正はただのビニールなのでこれはかなりノイズ軽減の効果がありそうですね!

組みがほぼ終わったので磨いていきます。黄ばんでいた左右ヘッドランプは新品に交換し耐候性プロテクションフィルムを専門業者さんに貼ってもらいました。
バルブもHIDからお客様持ち込みのLEDバルブに変更しました。
この日全部は磨けなかったのでキリ良くフロントフードだけ仕上げてみました。新車当時が蘇ってきましたね~✨

後日残りも磨いていきます!

ボディの磨きが完了しました!
残りのパーツ類を磨いて取り付けていきます。

こちらでの作業がほぼ完了したのでオーダーのボディコーティング施工とフロントガラス取付のため業者さんに預けます。
フロントガラスはお客様希望の社外ガラス「クールベール」に交換します。UVカットガラスです。

戻ってきた車体にエンブレムとワイパーを取り付けて完成です!
ワイパーアームは錆と劣化による白ボケが気になったので簡易的ではありますがサービスで塗装しておきました。
ボディが綺麗になったのにワイパーが粉吹いていたら美観を損ないますからね😉

コーティング屋さんがドア開口部などの内側もコーティングしてくれたので中もツヤツヤです。
今回は劣化+自家塗装でなかなか残念な状態のお車だったのでビフォーアフターの違いがお客様にも実感していただけるのではないでしょうか。
まだ全塗装の予約が控えていますが他の修理も含め1台1台頑張っていきます!